WOWS ソロ駆逐日記

World of Warships(WoWS)の駆逐艦の性能・立ち回り・艦長スキル・プレイの様子などの記事を書いてます。

ソロ駆逐の裏話 Tier10両用型駆逐艦と器用貧乏の評価

 

この記事ではTier10駆逐艦の中でバランス型に分類される砲雷両用型の駆逐艦について書いています。バランスの良さが魅力的ですが、wikiやツイッチ配信などで器用貧乏と言われたり、特化型の方が強いと言われ、なかなか評価が上がってこない駆逐艦です。この記事では、そんな駆逐艦にスポットライトを当ててみました。

 

 

両用型と特化型

主砲も魚雷も両方使いやすいのが両用型。特化型は文字通り、主砲や魚雷に特化した駆逐艦。両用型は何かと器用貧乏と言われたり、特化型に劣るとしてwikiや配信で下げられていますが、そこまで評価を落とされることはないと思います。

 

特化型の方が強いというのは、敵艦へのダメージが両用型よりも高い、1対1での対駆逐戦が両用型よりも強い、ということから来ていることが多いです。特にランク戦・クラン戦・大会では、特化型は明確な強みと目的があるので、強みを押し付けるプレイを連携しながら実現しやすく、こういった場合では特化型の駆逐艦の採用が多いのも納得です。

 

ですが、ランダム戦だと、連携プレイには限度があり、戦闘参加人数も多く、想定していないような様々な状況が出てきます。特にソロプレイだと連携プレイが制限されるので、状況に合わせて戦術を変えやすい両用型は、評価を上げてもいいのではと思っています。

 

wikiだったりツイッチの配信で「ギアリングやグロゾヴォイは器用貧乏」ってよく見聞きするので、盲目的に「両用型駆逐艦は中途半端で弱い」と評価を下しがちですが、そうするにはもったいないくらいの魅力が両用型にはあります。

 

今回の記事はTier10の両用型駆逐艦にフォーカスしてみました。この記事が駆逐艦の評価を見直すきっかけになることを祈っています。

 

 

 

 

ギアリング(近~中距離型両用駆)

 

一番「器用貧乏」という評価を受けている艦でしょう。DPMは平均よりも高く、魚雷射程も16.5kmあり、砲雷のスペックは高いです。しかし、砲駆としては抗堪性が低く、最高速も低いのが弱点としてあがります。雷駆と比べても、魚雷射程とリアクションタイムは良いですが、ダメージはそこそこで、一撃必殺というわけにはいきません。また、主砲の弾道が山なりなので、砲撃戦は近距離で立ち回るのが基本ですが、魚雷射程は16.5kmもあるので、砲撃戦で立ち回る距離感に比べて、魚雷射程が無駄に長すぎるということも挙げられるかもしれません。(そのためのフレッチャー魚雷ですが、レーダー範囲外から流せる利点は捨てがたい。)

 

砲火力が高いのはそれだけ敵駆逐艦を処理しやすく、魚雷射程が長いことはそれだけ安全かつ広範囲に魚雷を流すことができるということでもあります。また、米駆の煙幕は持続時間が長いので、長時間の煙幕射撃をしやすく、場合によっては味方支援にも使うことができます。

 

抗堪性と機動力をどうカバーするかですが、序盤は敵が準備万端な場合が多いので、16.5kmの魚雷を活かすといいです。序盤で不用意に敵駆逐艦にヘッドオンをすると、敵駆逐艦を倒せたとしても、抗堪性と機動力が低いため、敵の援護射撃を避けきれず、そのまま自分も撃沈されてしまう恐れがあります。序盤は魚雷メインで安全に火力を投射しながら体力を温存し、中盤から敵駆逐艦や戦艦に仕掛けていくのがポイントになります。

 

 

 

 

 

 

グロゾヴォイ(中~遠距離型両用駆)

 

昔は空母分隊の鉄板になっていた艦ですが、様々な駆逐艦が実装された現在では、2番目に「器用貧乏」の評価を受けてしまっている艦です。DPMは平均、魚雷も12kmで普通、消耗品は豊富ですが修理班以外の有利さは無し、機動性もそこそこ。修理班を持っているだけの普通の駆逐艦という烙印を押されがちです。

 

ですが、主砲弾道がいいので遠距離でも弾を当てやすい特徴があります。また、魚雷射程が12kmで、主砲射程が強化すると14km以上になるので、得意の距離感を維持したまま、砲戦をしたり、雷撃戦に切り替えたりすることが可能です。AP弾は威力も貫通力も高いので、大型艦が横を向けている時はかなりのダメージを期待できます。

 

ギアリングは、主砲の弾道や砲旋回から近距離が得意でしたが、グロゾヴォイの得意なレンジは中~遠距離と言えます。この距離感を意識しながら砲撃戦と雷撃戦を切り替えて立ち回ると、ポテンシャルを発揮させやすいでしょう。

 

 

 

 

 

 

疾風(瞬間火力型両用駆)

 

「器用貧乏」と言われるよりも、「Tier9」と言われたり、「北風でいい」と言われることが多い残念な艦です。主な原因としては、DPMがTier9の北風と一緒で、魚雷性能も機動性も隠蔽性もほぼ北風という点でしょう。

 

確かにTier9トップレベルの性能を誇る北風と比べてしまうと、そういう評価になりがちですが、DPSは疾風の方が上回り、発火率も高いです。また、魚雷も日駆の高威力魚雷です。さらに、主砲塔の配置が北風と異なり、前方1基・後方2基なので、引き撃ちでもDPMを2/3に維持することができます。よって、砲雷ともに瞬間火力が高く、一撃が重くて引き撃ちの強い両用駆と言えます。

 

Tier10平均のDPM、5連装x2基の12km魚雷、良弾道に加えて、DPSの高さ・引き撃ちの強さ・発火率の高さも合わさって、両用駆としては充分な性能になっています。特に引き撃ちの強さは、他のTier10両用駆には無いメリットなので活用していきたいところです。

 

疾風も、主砲射程と魚雷射程が同じくらいなので、交戦距離を変えずに砲撃戦・雷撃戦の切り替えがしやすいです。得意な引き撃ちと一撃離脱を意識して優位を積み重ねていきながら、砲雷両用をしていくといい感じです。

 

 

 

 

 

 

デアリング(万能型両用駆)

 

デアリングは「器用貧乏」という評価はなかなか受けていません。万能型として周知がされている艦です。主な要因としては消耗品が生存性を向上させていて、初心者でも安心して立ち回れるからというのが大きいと思われます。(個人的にはエンジンブーストが無いのは初心者さんにツラいと思ってはいますが・・・)

 

ショートバースト煙幕で空母に対して抵抗力があり、3分近く続くソナーで敵駆逐艦の魚雷を発見でき、修理班もあるので粘り強く戦うことができます。また、主砲のDPMが高く、AP弾に跳弾優遇もあるため、主砲で火力投射がしやすいという特徴があります。ランダム戦だけでなく、ランク戦でも人気の艦で、火力を吐きながら終盤まで生き残れる強さのある艦です。

 

 

 

 

 

 

ハッランド(対空型両用駆)

 

煙幕が無いかわりに、主砲と魚雷性能が高く、対空性能が圧倒的で、修理班までついていて、固有UGで機動力も向上するので、あらゆる面で隙の無い万能艦です。特に対空性能が巡洋艦並みに高いので、空母が流行っている環境では頼りになる艦と言えます。煙幕がないことと、最高速度が遅いことくらいしか、弱点がありません。

 

ただし、魚雷の威力がひくいので、一撃必殺はありません。浸水と火災を上手く絡めながらダメージを出していく必要があるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

Z-52(対駆逐型両用駆)

 

「器用貧乏」とは言われませんが、Z-42の登場で、存在価値が揺らいでいる艦です。砲配置の関係上、Z-42と比べるとヘッドオンでの敵駆逐狩りがZ-42よりも得意ですが、それ以外に長所を上げるとしたら、魚雷性能が良い程度で、艦長の載せ替えが楽で、ショートバースト煙幕を装備しているため対空母性能が高いZ-42の方が好まれやすい傾向にあります。

 

個人的には、Z-52にはZ-52の良さがあるし、固有UGでZ-42と特徴を大きく分けれるので、そんなに評価を下げられる程ではないと思っています。

 

 

 

 

 

 

煙幕射撃による浸水火災コンボの賛否について

両用型は、雷撃特化に比べると、魚雷での一撃必殺はできません。また、砲特化に比べると、DPMや抗堪性や機動性に劣り、回避盾運用に向いていません。しかし、両用型の特徴として、砲雷の両用がしやすい点と、ほとんどが煙幕を装備している点が挙げられます。よって、魚雷で浸水させて、主砲で火災を狙う、浸水火災コンボを一番決めやすい艦種と言えます。

 

駆逐艦で煙幕射撃をするのはセンスがない」と言われることがありますが、これは、隠蔽状態を保ったままの方がどこにいるか分からない+スポットを切らなくて済む+主砲のDPMが低すぎて継続的な砲撃があまり有効でない島風とかの雷駆での話だったりします。

 

両用型も、敵駆逐艦が近くに居そうな場合など、状況によっては隠蔽を保ったままの方が良いこともありますが、基本的には、魚雷を当てた後の煙幕射撃での浸水火災コンボは、火力を出すための有力な攻撃手段として認識しておいた方が、影響力を出しやすいです。また、煙幕は航空機からの防御手段でもあるので、攻防一体で使用できるのが理想です。両用型は、浸水火災コンボを狙いながら立ち回ると良いです。

 

 

 

 

 

 

両用駆の隠蔽

砲駆よりは隠蔽性が良いものが多いですが、雷駆よりは隠蔽性が悪いものが多いです。よって、隠蔽の使い方も重要になります。砲駆には引き撃ち態勢で弱るまで見る、雷駆には射線管理してヘッドオンをする、両用駆には数的有利を作って会敵するといった工夫と、キャプや強化エリアの取得の判断もしていく必要があります。

 

駆逐艦との相性を見極めて態勢を作っておくことと、戦況を見てキャプをするかスポットをするかの判断をすることが重要です。これらを隠蔽状態のうちにやっていく必要があります。

 

砲雷両用に隠蔽を活かした立ち回りも加えていくのがポイントと言えます。砲撃・雷撃・隠蔽の3本柱で立ち回りを組み立てていくイメージです。

 

 

 

 

 

 

器用貧乏になる原因

結局、雷駆と同じように魚雷のみで戦おうとすると、ダメージが出ずに器用貧乏の評価になり、砲駆と同じように主砲のみで対駆逐戦闘や煙幕撃ちをすると、ダメージが出ずに器用貧乏の評価になります。両用駆は主砲も魚雷もしっかり組み合わせて使っていくのがポイントということです。

 

序盤は、敵戦艦と巡洋艦をスポットして雷撃をしつつ、敵駆逐艦が居そうなら対応ができるように警戒。中盤は、浸水火災コンボを狙いつつ、敵駆逐狩りができるように立ち回る。このように、常に主砲と魚雷を立ち回りに組み込む+隠蔽を活かす立ち回りができれば、器用貧乏の評価から脱出できると思います。

 

 

 

 

 

 

ビルドによる多様性

ここまで両用駆は両用していけという話でしたが、もちろん、ビルドによっては砲駆寄り、雷駆寄りにカスタマイズすることができます。特にギアリングは典型的で、艦長スキルで砲駆にしたり、固有UGで雷駆にしたりできます。

 

両用型は、カスタマイズする幅が用意されているので、砲駆寄りにしたり雷駆寄りにしたりするのも魅力のひとつだと思います。艦長スキルやアップグレードを取得することで、どういった艦性能が実現できるかということを考慮するのも、器用貧乏という評価を脱却する手立てと言えます。

 

 

 

 

 

おわりに

両用型駆逐艦をアゲるための記事でした。両用型を「器用貧乏」と評価するのはもったいないです。ポテンシャルの引き出しは充分にあります。バランスが良いからこそ、あらゆる手段を取ることができるため、使えるものは何でも使って戦っていきましょう。