WOWS ソロ駆逐日記

World of Warships(WoWS)の駆逐艦の性能・立ち回り・艦長スキル・プレイの様子などの記事を書いてます。

ソロ駆逐艦の立ち回り ~アップグレード~

 

 

『ソロ駆逐艦の立ち回りシリーズ』の第4回目です。今回は駆逐艦のアップグレードについての記事です。ビルドを考える時の参考にしてみてください。

 

 

ビルドを組むときに考えること

艦長スキルとアップグレードを考える(ビルドを組む)時は、①自艦の性能と戦略・②敵艦の性能と戦略・③自分のプレイスタイルを考えると良いです。

 

①自艦の性能と戦略については、弾道が良くて遠距離射撃が強い・HE弾のDPMが高くて火力を出しやすい・消耗品が優秀で敵駆逐艦を倒しやすい、といった具合です。これには、ダメージレースで勝つ・敵駆逐を倒して視界差で勝つ、などの、艦が得意としている戦略も含まれます。こういった艦の性能と得意な戦略を把握して、長所を伸ばしたり、逆に短所を補強したりします。

 

②敵艦の性能と戦略については、敵艦の隠蔽距離・HE弾のDPM・対駆が得意、といった具合に、いろいろな敵駆逐艦(場合によっては巡洋艦や戦艦なども)の性能と戦略を分析します。これらを把握して、自艦の長所や短所を補強したら単独で勝てるのか、勝てないならスポットで対応できるのか、スポットで対応できないなら味方の援護下なら戦えるのか、といった具合に、性能と立ち回りの両面を検討します。

 

③自分のプレイスタイルについては、遠距離射撃がしたい・魚雷を流したい・敵駆逐を倒したい、といった具合に、何がしたいのか・何が得意なのか・どういう戦略で勝ちたいかという、立ち回りの検討に重点を置いて検討します。

 

これら①~③を総合的に検討して、ビルドを組んでいくと、艦の性能を発揮させやすいビルドができます。艦長スキルについては第3回目の記事に、ビルドについては第5回目の記事を参照してください。

 

 

↓第3回 艦長スキル

arukutotoro.hatenablog.com

 

↓第5回 ビルド

arukutotoro.hatenablog.com

 

 

 

アップグレード(UG)について

効果が強力なものから、駆逐艦では効果がほとんどないものまであります。また、固有アップグレードなど、性能を重視するかプレイスタイルを重視するかで選択が分かれるものもあります。付け替えは基本的にはクレジットでできるので、艦長スキルよりも気軽に付け替えが可能です。したがって、ビルドを組むときはアップグレードから調整してビルドの下地を作るのをオススメします。

 

 

WGオススメアップグレードについて

ゲーム内ではWGのオススメアップグレードが黄色でハイライトされています。艦長スキルと違ってアップグレードは選択肢の幅がやや狭いので、WGがオススメしているものをそのまま搭載しても問題ないでしょう。ただし、バランス型などの主砲と魚雷を両用する艦は、プレイヤーによって何に重点を置くかが分かれてくるので、その時はプレイスタイルなどを考慮して決めるといいです。

 

 

 

スロット1

主兵装改良1

 

オススメ

主砲や魚雷が機能停止する確率を20%低減し、修理時間も20%早め、抗堪性を50%向上させることで大破リスクを減らします。特に抗堪性の向上が大きく、主砲や魚雷が使えなくなる危険性を減らす効果があるので、非常に重要なアップグレードと言えます。全ての駆逐艦でオススメです。

 

 

 

副兵装改良1

 

副砲や対空兵装の抗堪性を向上します。副砲がついている駆逐艦は非常に少なく、性能も良くないので、メインの効果は対空兵装(※機銃系)の抗堪性になります。駆逐艦の対空力が弱いことを考えると、ヨーロッパ第一ツリーで検討する程度でしょう。

 

 

 

弾薬庫改良1

 

爆沈する確率を-70%します。クレジット節約の目的で装備する人も居ますが、信号旗に100%爆沈を防ぐものがあるので、そちらを使う方がよいでしょう。

 

 

 

応急工作班改良1

 

応急工作班の動作時間を40%延長します。駆逐艦の応急工作班の動作時間は5秒とそもそも短く、延長しても7秒なので、採用する必要はないでしょう。

 

 

 

 

 

スロット2

ダメージコントロールシステム改良1

 

火災発生率を5%低減します。火災が発生するとダメージを受けながら隠蔽距離が悪化するので、駆逐艦にとっては嫌な状態と言えます。確率とは言え、できるだけ火災は受けたくないものです。修理班があれば火災ダメージは回復可能なので、修理班がある駆逐艦にとってはこのUGの必要性は低いですが、対駆逐戦闘を頻繁にするけど、修理班が無い駆逐艦(米駆など)にはオススメです。

 

 

 

機関室防御


オススメ

主機や操舵装置が機能停止する確率を20%低減し、修理時間も20%早くします。主機や操舵装置が壊れると、敵弾や魚雷の回避が難しくなり、駆逐艦としては嫌な状態と言えます。

 

確率なので、付けていても機能停止する時はしますが、艦長スキルの「予防整備」と合わせると、機能停止確率を-50%まですることが可能なので、かなり頼もしい数値にはなります。対駆逐戦闘を頻繁にするけど修理班があったり、機動力を重視したりする駆逐艦(英駆など)にオススメです。

 

 

 

エンジンブースト改良1


オススメ

エンジンブーストの動作時間を30%延長します。エンジンブーストの効果時間が長いと、それだけ敵弾や魚雷を回避しやすい状態が続くことを意味します。また、単純に素早く遠くまで移動することができるので、陣地転換やポジショニングで有利に立つことができます。隠蔽を保つことが多かったり、機動力を重視する駆逐艦(日駆・亜駆・欧駆・仏駆・ソ駆・伊駆など)にオススメです。

 

 

 

水中聴音改良1


オススメ

水中聴音器の動作時間を20%延長します。水中聴音は敵の魚雷を発見するだけでなく、煙幕や島陰に居る敵駆逐艦を発見することも可能です。攻防で非常に強力な装備の動作時間を向上させるので、メリットの大きいUGと言えます。ドイツ駆逐艦など、ソナーを持っている艦にオススメです。

 

 

 

警戒レーダー改良1


オススメ

警戒レーダーの動作時間を20%延長します。警戒レーダーは、射程内の隠蔽状態の敵艦を発見するという非常に強力な装備となっています。その動作時間を延長させるので、効果時間は短くてもメリットの大きいUGと言えます。ヨーロッパ第二ツリーなど、レーダーを持っている艦にオススメです。

 

 

 

対空防御砲火改良1

 

対空防御砲火の効果時間を20%延長し、準備時間を10%短縮します。駆逐艦の対空能力は高くないので、対空特化ビルドの艦や、ヨーロッパ第一ツリーで検討する程度でしょう。

 

 

 

 

 

スロット3

主砲改良2

 

主砲の旋回速度を15%向上させます。主砲の旋回速度は、艦長スキルの歯車のグリスアップでも向上させることができ、効果量はどちらも同じ+15%になっています。主砲の旋回に関しては、無線方向探知であらかじめ位置を補足することで、敵駆逐艦を素早く補足することは可能です。しかし、このUGは旋回速度自体を改善するので、近距離戦闘時や転舵途中でロックが外れにくくすることができるメリットがあります。主砲旋回の遅い砲駆にはメリットの大きいUGと言えます。

 

 

 

対空兵装改良1

 

対空の優先セクターの準備時間を-20%します。駆逐艦の優先セクターは準備時間が10秒と短く、そもそも対空値が高くないので必要ないでしょう。

 

 

 

射撃システム改良1


オススメ

主砲の射撃精度を7%向上させます。主砲精度を上げるものは艦長スキルには無く、このアップグレードのみです。数値としては小さいですが、隠蔽システム改良1についている主砲の散布界を+5%する効果を打ち消せるので、砲駆に取っては重要なUGになります。主砲をメインに戦う砲駆でオススメです。

 

 

 

魚雷発射管改良1


オススメ

魚雷の雷速を5%向上させ、魚雷発射管の旋回速度を20%向上させ、魚雷発射管の機能停止確率を40%低減させます。雷速が向上すると、敵艦に素早く魚雷を届けることができ、魚雷が発見されてから敵艦に当たるまでの時間であるリアクションタイムも短くなるので、雷駆に取ってはメリットの大きいUGと言えます。魚雷をメインに戦う雷駆でオススメです。

 

 

 

発煙装置改良1

 

煙幕の動作時間を20%延長させます。一般的な駆逐艦は煙幕を自衛用に使うので、素の動作時間で充分と考えると、煙幕の動作時間が長く、煙幕を起点に戦うイタリア駆逐艦イギリス連邦駆逐艦などでオススメと言えます。

 

ただし、射撃システム改良1との択一になります。射撃システム改良1も、主砲散布界を改善する効果があるので、砲駆であるイタリアやイギリス連邦駆逐艦にとって、重要なUGになります。どちらを取るかはプレイスタイルによるでしょう。

 

 

 

 

 

スロット4

ダメージコントロールシステム改良2

 

火災と浸水の復旧時間が-15%されます。駆逐艦は応急工作班のリロード時間が40秒と短いので必要ないでしょう。

 

 

 

推力改良1


オススメ

加速時における最大出力への到達時間を半減させ、最大速度への到達時間を短縮させます。加減速の性能が向上し、魚雷回避や敵弾回避などに役立ちます。全ての駆逐艦でオススメです。

 

 

 

操舵装置改良1

 

転舵所要時間を20%短縮させます。転舵所要時間の長い春雲・エルビング・ハバロフスクなどでは、操艦が楽になるのでオススメですが、一般的な駆逐艦は推力改良1の方が機動性を維持しやすいので、推力改良1の方をオススメします。

 

 

 

爆雷改良1

 

爆雷の個数を2つ増加させます。潜水艦への火力より優先すべきことが多いので非推奨です。

 

 

 

 

スロット5

魚雷発見システム

 

魚雷の発見距離を1.8kmに固定します。駆逐艦は魚雷を回避しやすい艦なので、必要ないでしょう。

 

 

 

隠蔽システム改良1


オススメ

被発見距離を10%短くし、敵の主砲散布界を5%増加させます。隠蔽が良くなると立ち回りの幅が広がるため、駆逐艦では非常に重要なアップグレードと言えます。全ての駆逐艦でオススメです。

 

 

 

操舵装置改良2

 

転舵所要時間を40%短縮し、転舵装置の修理時間を80%短縮させます。仏駆やソ駆など回避盾運用をする艦や、転舵の悪い独駆第二ツリーなどではオススメですが、それ以外の駆逐艦では隠蔽システム改良1をオススメします。

 

 

 

艦艇消耗品改良1

 

消耗品の動作時間を10%延長します。艦長スキルの消耗品強化でも補えるので、重要度の高い隠蔽システム改良1や操舵装置改良2の方をオススメします。

 

 

 

 

 

スロット6

主砲改良3


オススメ

主砲のリロード時間を12%短縮します。代わりに主砲の旋回速度が13%悪化します。艦長スキルの「恐れ知らずの喧嘩屋」以上に主砲のリロード時間を短縮し、自艦が発見状態でなくても効果を発揮します。デメリットとして砲旋回が遅くなりますが、火力向上のメリットの方が大きいでしょう。砲駆でオススメです。

 

 

 

魚雷発射管改良2


オススメ

魚雷のリロード時間を15%短縮します。かわりに魚雷発射管の機能停止確率が50%増加してしまいます。艦長スキルの「魚雷装填手」以上にリロード時間を短縮してくれるので、雷駆では必須級のアップグレードです。魚雷発射管の機能停止確率が上がるため、予防整備・主兵装改良1・魚雷発射管改良1も合わせて取得し、補強しておきましょう。

 

 

 

射撃管制装置改良2

 

主砲射程を16%延長させます。艦長スキルの「主砲・対空兵装専門家」が+20%なので、艦長スキルよりも効果が薄いです。弾道の良い砲駆では、艦長スキルとの兼ね合いで搭載する場合もありますが、基本的には「主砲改良3」と「主砲・対空兵装専門家」の組み合わせで、主砲射程を延長しながら装填時間を短縮するビルドの方が、効果が高いので良いでしょう。

 

 

 

副兵装改良2

 

副砲の装填時間を20%短縮させ、対空継続ダメージと爆発ダメージを15%上昇させ、「対空防御砲火」を使用中に発生させる爆発の個数を2個増やします。対空特化の米駆や欧駆第一ツリーでは検討できますが、それ以外では必要ないでしょう。

 

 

 

 

 

固有アップグレードについて

Tier10には固有アップグレードが実装されている艦があり、搭載することでプレイスタイルを大きく変えたり、デメリットを享受することで艦の長所を伸ばしたりすることができます。

 

例えば、クレベールでは固有アップグレードを搭載すると、プレイスタイルが砲駆から雷駆に変化します。また、島風では魚雷の装填時間が大きく短縮できますが、魚雷発射管の旋回時間が巡洋艦の主砲並みに遅くなります。

 

搭載することで最良隠蔽距離が変化するものもあります。ギアリング・Z-52・デアリング・ユエヤン・ハバロフスクなどがそうです。以前は隠蔽の悪化は致命的というのが通説でした。しかし、駆逐艦の種類が増え、隠蔽の悪い駆逐艦も多く実装され、空母や航空戦艦の増加や、レーダー艦の増加で駆逐同士で隠蔽を使ってスポットする戦いが減り、特にランダム戦では、以前よりも隠蔽の悪化が致命的ではなくなってきています。

 

隠蔽が良いと立ち回りの選択肢が増えるため、基本的には隠蔽が良くなるようなビルドをオススメしますが、これまでと違ったプレイスタイルを楽しみたい方は固有アップグレードもオススメです。

 

 

 

固有アップグレード一覧

島風

 

スロット6


「魚雷発射管改良3」と比較すると、魚雷の装填時間が-15%だったものよりも更に10%短縮されます。そのかわり、デメリットとして魚雷の発射管の旋回速度が-70%と非常に遅くなります。3スロット目の「魚雷発射管改良1」で魚雷発射管の旋回速度のペナルティを軽減できますが、それでも-50%の状態になるため、あらかじめ魚雷を狙う相手に発射管を向けておく必要があります。

 

12km魚雷で魚雷装填手を取得している状態で、魚雷発射管改良3と固有UGの装填時間を比較すると、魚雷発射管改良3は117秒、固有UGは103.3秒で、約14秒差になっています。魚雷発射管改良3は、素早く指向できることで、魚雷を流す機会を逃さない状態にできます。それに対して固有UGは、装填時間を短くすることで、魚雷を流す機会を逃さないようにしています。どちらも魚雷を流す機会を逃さない要素が共通しているので、どちらのUGにするかはプレイスタイル次第でしょう。

 

島が多い所で戦うなど、瞬時に魚雷を指向したり、複数の敵艦を狙うことが多い場合は魚雷発射管改良3がオススメです。外周から攻めるなど、魚雷を流す方向をあまり変えないようなプレイが多い場合は固有UGがオススメです。

 

 

 

春雲

 

スロット5

 

隠蔽システム改良1が載せられない代わりに、煙幕の性能を変更するUGです。隠蔽距離が最短でも6.9kmになりますが、発煙装置の動作時間が最大で52.8秒になります。また、煙幕の持続時間も126.1秒になります。通常の場合は、動作時間は20秒、持続時間は97秒なので、米駆並みの持続時間の煙幕を、1分近く展開できることになります。動作時間が長いので、イタリアやパンヨーロッパ駆逐のように、移動しながらの煙幕射撃ができ、魚雷を避けやすい状態での煙幕射撃が可能です。

 

ただし、隠蔽が悪化するため、敵駆逐へのアプローチや陣地占領が非常に難しくなります。機動力が悪いため、敵駆逐にヘッドオンをする前に逃げられることが多くなり、逆に敵艦からは狙われやすくなります。よって、敵駆逐は味方と一緒にアプローチして、煙幕射撃や味方への煙幕支援によるダメージレースで勝つ戦略がメインになります。

 

春雲は魚雷には弱いですが、砲火力が非常に高く隠蔽も良いので、1対1での対駆逐艦能力が非常に高いです。よって、対駆逐能力のメリットを失った分、煙幕射撃と味方との連携で取り返せるかが焦点になります。ソロの場合だと、味方との意思疎通がうまくできないことが多く、思ったよりも戦果が出せれないことがあるので、比較的分隊向けのUGとも言えます。

 

敵駆逐やキャプは中盤以降に味方と行うようにして、煙幕射撃や味方への煙幕支援をしながら、ダメージレースで勝つ戦略を取る場合に、有効になると言えるでしょう。

 

 

 

ギアリング

 

スロット5


最良隠蔽を5.6kmにする代わりに、主砲と魚雷の装填時間が悪化するアップグレードです。5.6kmは島風と同じくTier10での最良隠蔽なので、デアリングや春雲など6.0km前後の駆逐艦に対して、隠蔽状態を保ちながらスポットをして、味方に撃ってもらうという選択肢が出てきます。修理班を所持していないギアリングにとっては、体力を温存しながら有利に戦える選択肢が増えるので、隠蔽を使って戦うプレイヤーにはオススメのUGです。

 

ただし、主砲と魚雷の装填時間が悪化するデメリットがあります。主砲は3.0秒→3.45秒、HE弾DPMは216000→188000になります。魚雷は10.5kmは103秒→108秒、16.5kmは116秒→121.8秒となります。DPMは20万を下回り、魚雷は2分を超える時間になるので、ペナルティとしては大きいです。艦長スキルや他のアップグレードで補強しておかないと、スポットでHP有利を作っても撃ち負けたり、魚雷でのプレッシャーが低くなってしまいます。

 

また、最良隠蔽を使って敵駆逐艦をスポットしても、味方が撃ってくれず結局何もできなかったという場合もあります。仏駆やソ駆が相手の時にありがちです。こういった場合も、隠蔽UGで砲雷の火力を上げてダメージレースで勝てるようにしておけばよかったとなる場合があります。

 

空母・潜水艦・航空戦艦・レーダー艦の増加で、駆逐艦同士の隠蔽を使った戦いが減り、以前よりも隠蔽の良さが有利に結びつきにくくなっていますので、必須級のUGとまでは言えないです。しかし、砲雷のバランスの良さに、隠蔽という新しい武器が加わることを考えると、装備をオススメできる固有UGです。

 

 

 

グロゾヴォイ

 

スロット6


主砲の装填時間と旋回時間を、主砲改良3より改善するかわりに、魚雷の装填時間が悪化する固有UGです。主砲改良3が、装填時間-12%、旋回速度-13%なので、装填時間が短縮され、砲旋回へのペナルティも軽減されています。しかし、魚雷発射管の装填時間のペナルティが大きく、129秒→154.8秒と、30秒近く悪化します。

 

遠距離からでも弾を当てやすいグロゾヴォイは、主砲を主軸にして戦いやすく、砲性能の強化は嬉しいです。装填時間は3.7秒→3.44秒、HE弾のDPMは175000→188000、AP弾のDPMは253000→272000になります。しかし、12km魚雷も優秀です。雷速やリアクションタイムがよく、弾道を活かして11~14kmに敵艦を収めて、煙幕射撃や遠距離射撃で戦いたいグロゾヴォイにとって、12km魚雷は交戦距離を変えずに使えるダメージソースとして優れています。

 

砲性能の強化量と、魚雷装填時間の悪化分のメリット・デメリットの比較となります。得意な交戦距離で砲雷両用が可能なグロゾヴォイにとっては、HE弾DPM1万とAP弾DPM2万増加のメリットよりも、魚雷装填時間30秒悪化のデメリットの方ががやや目立ちます。主砲をメインに戦うプレイヤーには固有UGはオススメですが、雷撃にも重点を置きたいプレイヤーは装備しなくても良いでしょう。

 

 

 

ハバロフスク

 

スロット5

 

隠蔽システム改良1や操舵装置改良2のかわりに搭載でき、主砲の射程や装填時間を向上させます。ただし、消耗品の動作時間が短くなります。

 

最大主砲射程は13.5km→14.8kmになり、主砲装填時間は5.0秒→4.7秒、HE弾のDPMは182400→194000になります。かわりに、エンジンブーストの動作時間は120秒→96秒、修理班の動作時間は28秒→22.4秒になります。

 

遠距離射撃をするハバロフスクにとって、主砲の射程延長は非常に大きなメリットになるので是非とも取りたいところですが、デメリットとして、隠蔽や転舵が強化できず、修理班とエンジンブーストの動作時間が短くなるデメリットがあります。

 

交戦距離が離れれば離れるほど、自艦は安全になるので、修理班の動作時間の減少分は固有UGのメリットで相殺されていると言えます。また、エンジンブーストの動作時間の減少による回避盾運用の短縮分も、自艦が安全になること・攻撃範囲が広まること・DPMが向上することを考えれば、固有UGのメリットで相殺されているでしょう。

 

問題は、隠蔽システム改良1と操舵装置改良2が搭載できないことによる、立ち回りの悪化です。隠蔽に関してはUGだけでなく、艦長スキルでも改善可能なので、隠蔽が気になる人は艦長スキルで改善しても良いです。

 

転舵に関しては、素の転舵所要時間11.1秒のままだと非常に操艦が難しいので、操舵装置改良2はかなり欲しいUGです。幸い、スロット4で、操舵装置改良1を搭載可能なので、転舵はそちらで改善して、固有UGをつけるということもできます。ただし、その場合だと、推力改良1が搭載できないので、加減速回避の性能が劣るようになります。

 

総じて、操艦性を取るか、火力を取るかの差になります。乗ってみて隠蔽UG・転舵UG・固有UGのどれが自分に合うかを試してみるといいでしょう。

 

 

 

デアリング


スロット5

 

装填時間は隠蔽システム改良1のかわりに装備できる固有UGです。魚雷のダメージを向上させ、装填時間を短縮させますが、最良隠蔽が6.3kmになります。

 

魚雷ダメージが16767dmg→19282dmg、装填時間が125秒→100秒になります。しかし、魚雷の射程が結局10㎞なので、魚雷を狙うには敵艦に近づく必要があり、レーダー艦が多い環境だと、強化した魚雷を活かせない場合が出てきます。また、隠蔽が悪くなることで、これまで対駆逐で苦労していなかった相手にも苦労する危険性があります。

 

幸い、ショートバースト煙幕を所持しているので、敵艦載機の横やりが入った場合や、対駆逐で状況が厳しくなった場合は、仕切り直しが可能です。なので、隠蔽のデメリットはそこまで足を引っ張らないでしょう。

 

隠蔽の悪化のデメリットが、昔よりも致命的ではなくなってきているものの、デメリットに見合うだけの魚雷火力が出せないと、装備した意味がなくなってしまいます。しかし、魚雷主体にして動こうとすると、レーダー艦が邪魔になる場合が多々あります。魚雷主体で動こうとするのではなく、あくまで砲雷両用を意識して立ち回ると、無理することなく魚雷を狙う機会を見つけることができるでしょう。

 

 

 

Z-52

 

スロット5

 

最良隠蔽が6.1km→6.4kmになる代わりに、魚雷の雷速・被発見距離・装填時間が向上します。素の状態は69kts・1.40km・90秒ですが、これが72kts・1.26km・76.5秒になります。特に魚雷の被発見距離が短くなるのが大きく、リアクションタイムが7.6秒→6.5秒になり、駆逐艦でも避けるのが難しい魚雷になります。避けにくい魚雷を高回転で流せる強力なUGになっています。

 

ただし、最良隠蔽が悪化するため、被発見即ソナーという強力な立ち回りができなくなり、対駆逐艦の立ち回りが難しくなります。固有UGを装備することで、これまでの消耗品中心の戦い方から、魚雷中心の戦い方に重点が少し移動すると言えるでしょう。

 

また、デアリングの固有UGに似ていますが、デアリングはショートバースト煙幕で不利になったら仕切り直しがしやすいのに対して、Z-52は通常煙幕なので、不利になっても簡単に立て直すのは難しくなっています。隠蔽を使ってスポットしてくる相手だと、敵艦に接近させてもらえず、魚雷もソナーも効果的に使うことができずに苦戦する危険性があります。

 

字面の印象よりもハイリスク・ハイリターンな固有UGとなっています。対駆逐よりも魚雷での戦い方にウェイトを置きたいプレイヤーにはオススメと言えます。

 

 

 

エルビング

 

スロット6

 

主砲旋回速度が+100%向上し、主砲装填時間は-6%され、エンジンブースト使用時の最高速度が+12%されます。

 

主砲旋回が18秒→9秒になり、エンジンブーストを使用している時の最高速度は信号旗込みで45.4ノットになります。そのかわり、主砲装填UGを載せれないため、主砲の装填時間は7.1秒→6.67秒にとどまります。(主砲装填UGの場合は6.25秒に短縮される)

 

主砲旋回が速くなったことで、敵に主砲を指向しやすく、射撃機会を逃しにくくなります。また、敵駆逐艦に発見されて反撃する時に素早く対応ができるようになります。これによって、艦長スキルの無線方向探知や、歯車のグリスアップを取得しなくても、立ち回りがしやすくなり、艦長スキルで主砲装填時間を強化しやすくなります。

 

また、エンジンブースト中の最高速度が向上するため、敵艦の横についたり外周に開いたりなど、ポジショニングをしやすくなります。ただし、船体は巨大なので、回避盾運用は難しいです。やれないことはないですが、回避盾運用をする場合は油断しないようにしましょう。

 

この固有UGでは、主砲装填時間の短縮は-6%に留まりますが、艦長スキルで主砲装填時間を短縮させると、主砲旋回速度と装填時間の両方が強化でき、主砲の取り回しが非常によくなります。主砲をメインに立ち回る艦なので、取っておいて損はないUGと言えます。

 

 

 

クレベール


スロット6

 

最良隠蔽が6.2kmになる代わりに、主砲の装填時間が11.2秒になる固有UGです。これを装備することで、高速魚雷艇として立ち回ることができます。

 

クレベールは魚雷の射程は8kmですが、それ以外の魚雷性能は比較的良く、艦の機動性も相まって、高速で敵艦の横に付き、魚雷を流すことが可能になります。大きくプレイスタイルを変更できるので、遠距離射撃型のプレイングを変えたい人にはオススメです。

 

注意点としては、砲撃力が主砲装填ブースターを使ったら島風を超える程度で、基本的には島風以下になることと、空母・航空戦艦・レーダー艦・潜水艦が多い場合は、発見されると魚雷を警戒されて、魚雷が当てづらくなってしまうという点です。機動力を活かして、いかに敵艦の隙をついて雷撃ポジションに付けるかがカギになります。

 

立ち回りの難易度は、何もできないまま完封される危険性のある固有UGの方が高いと言えますが、スリルを味わいたいプレイヤーにはオススメと言えるでしょう。

 

 

 

ユエヤン

 

スロット5

 

隠蔽システム改良1のかわりに装備できる固有UGです。主砲の装填時間を短縮し、レーダーの動作時間と煙幕の持続時間を延長させます。

 

ユエヤンの主砲は山なりの弾道で、あまり距離を離しての砲撃は得意でないことを考えると、煙幕射撃にはやや不向きと言えます。また、煙幕の持続時間は70→84秒とそこまで長くないので、煙幕の持続時間の恩恵は小さいです。隠蔽悪化のデメリットの割には、メリットが薄いでしょう。

 

レーダーに関しては、25秒→30秒になり、警戒レーダー改良1や艦長スキルの消耗品強化で動作時間を強化すると、最大で39.6秒まで強化可能です。最良隠蔽は悪化しますが、レーダーの効果時間が非常に強く、被発見即レーダーも可能なので、敵駆逐艦狩りが非常にやりやすくなります。ただし、レーダーを装備すると煙幕を装備できないため、できるだけ自艦が安全な状況で仕掛ける必要があります。隠蔽悪化のデメリットに対してメリットは釣り合っていますが、立ち回りの難易度は非常に高いと言えます。

 

主砲をメインにして戦いたい場合、特に敵駆逐艦を沈める能力を高めたい場合に装備が検討されますが、立ち回りが非常に難しく、空母・航空戦艦・潜水艦の居る状況だとレーダー射程まで敵駆逐艦に接近させてもらえないこともあり、熟練者向けの固有UGと言えるでしょう。

 

 

 

ハランド

 

スロット6

 

主砲改良3や魚雷発射管改良3などの代わりに装備できる固有UGです。消耗品の取り回しが良くなり、生存性を向上させるUGです。

 

主砲や魚雷の装填時間をアップグレードで短縮することができなくなります。しかし、修理班でのHP回復量がかなり強力で、修理班を的確に使うことができれば、これまでできなかったような強気なプレイを可能にしつつ、魚雷に当たるなどの立ち回りのミスも回復力でカバーできるようになります。

 

例えば、敵駆逐にアプローチする場合でも、一度に勝負を決めるのではなく、途中で島陰に入って隠蔽に入るなど、複数回にわたってアプローチを仕掛けることで、修理班での回復を複数入れて、HP差を徐々に作り、DPMで上回る相手でも沈め切るチャンスを作ることが可能です。

 

また、艦長スキルの「アドレナリン・ラッシュ」とも相性が良く、主砲・魚雷・対空の強いハランドにとって、火力強化の恩恵を受けながらヘルス管理も容易になる固有UGは、かなりメリットが大きいです。

 

もちろん、主砲や魚雷の装填時間や対空火力をアップグレードで強化できないというデメリットはありますが、上記の立ち回りと艦長スキルでカバーできることを考えると、デメリットよりもメリットの方が大きいアップグレードと言えます。

 

おそらく調整が入るとは思いますが、今のところは装備をオススメできる性能になっています。

 

 

 

 

おわりに

 

アップグレードについての記事でした。艦長スキルよりは効果の高いもの・低いものがハッキリしているため、選択肢はやや狭くなっています。しかし、ビルドを組むうえで、アップグレードも重要な要素のひとつです。まずは、付け替えがクレジットでできるアップグレードでビルドの下地を作り、続いて艦長スキルを考えながらアップグレードも再調整をして、ビルドを組んでいくといいでしょう。